TAMANO

1990年生まれ。愛媛県在住。

私にとってアートは、世界を理解するための手段であり、概念の出口でもあります。偶然と必然の間に位置するもの。言葉のような性質を持つ、私の意思を超えた行動の結果です。

意識的に描くこともあれば、無意識に流れに身を任せて描くこともあります。どちらも私にとっては気持ちの良い作業で、子供の頃からこの意識・無意識のバランスは変わりません。

筆をおく位置や模様のあり方、色の選択は、常にバランスを崩し、整え、崩す作業の繰り返しで決定されます。それぞれのテクスチャが関係しあって調和し、ひとつひとつが調律され、完璧なバランスを作ります。

このバランスを世界に表現することが、私のアート活動の最大の目的です。

WEB SITE: https://www.tamanooo.com/


About Her

彼女の作品は、音楽に満ちている。
土や風や木のカケラたちが、キャンバスの中で囁き合っているからだろう。

作品には木の破片、土、布、ティッシュ、コーヒー豆などの異素材が使われていて、
それらが絵具と混じり合い、調和し、新たな存在として再構築されている。
遠くからだと静謐で清白な作品のようだが、
近くでじっと見つめてみるとあらゆる要素が騒めいているのがわかる

作品を見ていると、まるで初夏の朝、芝生の上で心地よい演奏を聴いているような気持ちになる。
複雑で乱雑な個性達が絶妙なハーモニーを奏で、それがたまらなく楽しい。

TAMANOは、天才的なバランスと色彩センスで、これらの素材達をまとめあげ、一編の音楽に仕上げていく。
抽象的なモチーフでありながら、遠い記憶を呼び起こされるような不思議な懐かしさを与えてくれるのだ。